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技術士試験(情報工学部門)・情報技術者試験。ファーストマクロ。


Since 2016.4.19

令和6年度 春期 高度情報技術者試験問題と解説

問19

工場の生産能力を増強する方法として、新規システムを開発する案と既存システムを改修する案とを検討している。次の条件で、期待金額価値の高い案を採用するとき、採用すべき案と期待金額価値との組合せのうち、適切なものはどれか。ここで、期待金額価値は、収入と投資額との差で求める。

〔条件〕

・新規システムを開発する場合の投資額は100億円であって、既存システムを改修する場合の投資額は50億円である。

・需要が拡大する確率は70%であって、需要が縮小する確率は30%である。
新規システムを開発した場合、需要が拡大したときは180億円の収入が見込まれ、需要が縮小したときは50億円の収入が見込まれる。

・既存システムを改修した場合、需要が拡大したときは120億円の収入が見込まれ、需要が縮小したときは40億円の収入が見込まれる。

・他の条件は考慮しない。

   ┌─────────┬─────────┐
   │  採用すべき案  │期待金額価値(億円)│
 ┌─┼─────────┼─────────┤
 │ア│既存システムの改修│       46│
 ├─┼─────────┼─────────┤
 │イ│既存システムの改修│       96│
 ├─┼─────────┼─────────┤
 │ウ│新規システムの開発│       41│
 ├─┼─────────┼─────────┤
 │エ│新規システムの開発│      130│
 └─┴─────────┴─────────┘


正解


解説

期待金額価値は以下のとおりである。
既存システムを改修する場合
(120億円 × 70% + 40億円 × 30%)− 50億円
= (84億円 + 12億円) − 50億円 = 46億円

新規システムを開発する場合
(180億円 × 70% + 50億円 × 30%)− 100億円
= (126億円 + 15億円) − 100億円 = 41億円

したがって、採用すべき案は既存システムの改修案であり、その期待金額価値は46億円である。

問18 目次 問20