多数のクライアントが、LANに接続された1台のプリンタを共同利用するときの印刷要求から印刷完了までの所要時間を、待ち行列理論を適用して見積もる場合について考える。プリンタの運用方法や利用状況に関する記述のうち、M/M/1の待ち行列モデルの条件に反しないものはどれか。
ア 一部のクライアントは、プリンタの空き具合を見ながら印刷要求をする。
イ 印刷の緊急性や印刷量の多少にかかわらず、先着順に印刷する。
ウ 印刷待ちの文書の総量がプリンタのバッファサイズを越えるときは、一時的に受付を中断する。
エ 一つの印刷要求から印刷完了までの所要時間は、印刷の準備に要する一定時間と、印刷量に比例する時間の合計である。
イ
M/M/1の待ち行列モデルは、3つの条件が整っている時に成立つ。
(1) サービス要求の到着間隔がランダムであること。
(2) サービス時間はランダムであること。
(3) サービスを提供する窓口は1つであること。
1つしかない銀行のATMで人が並んでいることを想定して問題を変えてみる。
「多数の人が、1台しかないATMを共同利用するときの列の最後に並んだときからATMで出金完了までの所要時間を、待ち行列理論を適用して見積もる場合について考える。ATMの利用方法や利用状況に関する記述のうち、M/M/1の待ち行列モデルの条件に反しないものはどれか。」
ア 一部の人は、ATMの空き具合を見ながら、出金する。
⇒ATMが空いたら、速やかに利用するので間違い。
イ 正しい。振込の緊急性や取扱い金額の多少にかかわらず、先着順に利用する。
⇒条件に反しない。
ウ 取扱い金額が多い場合は、一時的に受付を中断する。
⇒ATMはそういうことは原則しない。
エ 列の最後に並んでから出金完了までは、出金に要する一定時間と出金量に比例する時間の合計である。
⇒待ち時間+ATM利用時間である。
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