デマンドページングによる仮想記憶方式のコンピュータを考える。ページフォールトが発生した際の空きの物理ページフレームを用意する処理には次の2つがある。第1は、空きフレームもしくは他のプロセスに割り付けられていても内容が変更されていないページを空きフレームとする処理であり、このコンピュータでは10ms を要する。第2は、内容が変更されているページを他のプロセスから取り上げる処理であり、このコンピュータでは20ms を必要とする。主記憶へのアクセス時間は100ns である。このとき、アドレス変換時のページテーブル参照に起因する時間のロスは無いものとする。他のプロセスから取り上げるべージは80パーセントの確率で更新されているとしたとき、実効アクセス時間が250ns以下であるための最大許容ページフォールト率の値に最も近いものはどれか。
@ 0.0000050 A 0.0000055 B 0.0000075
C 0.0000083 D 0.000015
C
ページフォールト率を p% とおくと、
第1の処理では
10ms × (100-20)% × p かかり、
第2の処理では
20ms × 80% × p かかる。
従って、この処理には
10ms × (100-80)% × p + 20ms × 80% × p ms かかる。
一方で、実効アクセス時間は250nsであり、主記憶へのアクセス時間を勘案すると
250−100 = 150nsである。
単位が ms(ミリ秒) → μs(マイクロ秒) → ns(ナノ秒) であることに注意して、
以下の不等式を解く。
10ms × (100-80)% × p + 20ms × 80% × p ≦ 0.000150ms
2×p + 16×p ≦ 0.00015
18×p ≦ 0.00015
p ≦ 0.0000083%
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