ビッグデータ分析の手法の一つであるデシジョンツリーを活用してマーケティング施策の判断に必要な事象を整理し、発生確率の精度を向上させた上で二つのマーケティング施策a、bの選択を行う。マーケティング施策を実行した場合の利益増加額 (売上増加額 - 費用) の期待値が最大となる施策と、そのときの利益増加額の期待値の組合せはどれか。
┌──┬────────────┐
│施策│利益増加額の期待値(億円)│
┌─┼──┼────────────┤
│ア│ a │ 70 │
├─┼──┼────────────┤
│イ│ a │ 160 │
├─┼──┼────────────┤
│ウ│ b │ 82 │
├─┼──┼────────────┤
│エ│ b │ 162 │
└─┴──┴────────────┘
ウ
■マーケティング施策a
(1) 発生確率40%の事象の場合
追加費用をかけると利益増加額の期待値は
200×0.3 + 100×0.7 − 60 = 60+70−60 = 70億円。
追加費用をかけない場合、利益増加額の期待値は、50億円。
従って、追加費用をかける方が利益増加額の期待値は高く、その期待値は70億円である。
(2) 発生確率60%の事象の場合
売上増加額がそのまま利益となるため、利益増加額の期待値は120億円である。
上記(1), (2)よりマーケティング施策aの利益増加額の期待値は
70億円×0.4 + 120億円×0.6 − 30億円
= 28+72−30 = 70億円となる。
■マーケティング施策b
(3) 発生確率30%の事象の場合
追加費用をかけると利益増加額の期待値は
150×0.4 + 100×0.6 − 40 = 60+60−40 = 80億円。
追加費用をかけない場合、利益増加額の期待値は、70億円。
従って、追加費用をかける方が利益増加額の期待値は高く、その期待値は80億円である。
(4) 発生確率70%の事象の場合
売上増加額がそのまま利益となるため、利益増加額の期待値は140億円である。
上記(3), (4)よりマーケティング施策bの利益増加額の期待値は
80億円×0.3 + 140億円×0.7 − 40億円
= 24+98−40 = 82億円となる。
以上よりマーケティング施策bを実行した場合の利益増加額の期待値が最大となり、その額は82億円である。
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