本文へスキップ

技術士試験(情報工学部門)・情報技術者試験。ファーストマクロ。


Since 2016.4.19

平成23年度 春期 応用情報技術者試験問題と解説

問19

OSのスケジューリング方式に関する記述のうち、適切なものはどれか。

ア 処理時間順方式では、既に消費したCPU時間の長いジョブに高い優先度を与える。

イ 到着順方式では、ラウンドロビン方式に比べて特に処理時間の短いジョブの応答時間が短くなる。

ウ 優先度順方式では、一部のジョブの応答時間が極端に長くなることがある。

エ ラウンドロビン方式では、ジョブに割り当てるCPU時間 (タイムクウォンタム) を短くするほど、到着順方式に近づく。


正解


解説

ア 処理時間順方式では、処理時間の短いジョブに高い優先度を与える。

イ 到着順方式では、ジョブの到着順に処理をするため、処理時間はジョブ単独の処理時間と同じである。
一方、ラウンドロビン方式は、各ジョブに一定のCPU時間を割当てるプリエンプティブなスケジューリング方式であり、処理時間はジョブ単独の処理時間よりも処理待ちの時間が増える分だけ、長くなる。従って、到着順方式では、ラウンドロビン方式に比べて、特に処理時間の短いジョブの応答時間が長くなる。
各タスクに一定のCPU時間を割当てるプリエンプティブなスケジューリング方式である。

ウ 正しい。優先度順方式では、優先度の低いジョブは、CPU時間が割り当てられず、応答時間が極端に長くなることがある。

エ ラウンドロビン方式は、各プロセスを待ち行列の順にタイムクウォンタムずつ実行し、終了しないときは待ち行列の最後につなぐ方式のことである。
ラウンドロビン方式では、ジョブに割り当てるCPU時間を短くするほど、処理時間順方式に近づき、ジョブに割り当てるCPU時間を長くするほど、到着順方式に近づく。

問18 目次 問20