分散システム環境でのトランザクション処理において、データベースの保全性 (integrity) を維持するためのACID特性に含まれないものは、次のうちどれか。
@ トランザクション処理の過程において、データベースの状態を遷移させるとき、処理の前後において状態の一貫性は維持される (一貫性)。
A トランザクションはシステム障害発生時における自律的な回復機能をもつ (自律性)。
B トランザクションは障害発生時における回復の単位であり、コミットされるとシステムクラシュが発生してもその処理内容は失われない (耐久性)。
C 一つのトランザクションは、完遂されるかまったく実行されないかという悉(しつ)無律に従う、不可分の処理単位である (原子性)。
D 複数のトランザクションが同時に実行される場合、それぞれは干渉の無い無関係の隔離された処理単位として実行される (隔離性)。
A
トランザクション処理においては、ACID特性が求められる。
@ Consistency (一貫性) は、トランザクションの前後で、データに矛盾が無く整合性が保たれることを保証することである。
A 正しい。ACIDに含まれない。
B Durability (永続性・耐久性) は、トランザクションが完了したらデータベースに記録され、結果が失われることが無いことを保証することである。
C Atomicity (原子性) は、トランザクション処理が「全て実行される」か「一つも実行されないか」のどちらかになることを保証することである。
D Isolation (独立性・隔離性) は、同時に処理されている他のトランザクションに影響を受けず、また、他の処理に影響を与えないことを保証することである。
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