本文へスキップ

技術士試験(情報工学部門)・情報技術者試験。ファーストマクロ。


Since 2016.4.19

令和6年度 春期 応用情報技術者試験問題と解説

問57

温室効果ガスの排出量の算定基準であるGHGプロトコルでは、事業者の事業活動によって直接的、又は間接的に排出される温室効果ガスについて、スコープを三つに分けている。事業者 X社がデータセンター事業者であるときの、スコープ1の例として、適切なものはどれか。

〔GHGプロトコルにおけるスコープの説明〕
 ┌────┬───────────────────┐
 │スコープ│温室効果ガスの直接排出。事業者が所有し│
 │  1  │ている、又は管理している排出源から発生│
 │    │する。                │
 ├────┼───────────────────┤
 │スコープ│電気の使用に伴う温室効果ガスの間接排 │
 │  2  │出。事業者が消費する購入電力の発電に伴│
 │    │う温室効果ガスの排出量を算定する。  │
 ├────┼───────────────────┤
 │スコープ│その他の温室効果ガスの間接排出。事業者│
 │  3  │の活動に関連して生じるが、事業者が所有│
 │    │も管理もしていない排出源から発生する。│
 └────┴───────────────────┘

ア X社が自社で管理するIT機器を使用するために購入した電力の、発電に伴う温室効果ガス

イ X社が自社で管理するIT機器を廃棄処分するときに、産業廃棄物処理事業者が排出する温室効果ガス

ウ X社が自社で管理する発電装置を稼働させることによって発生する温室効果ガス

エ X社が提供するハウジングサービスを利用する企業が自社で管理するIT機器を使用するために購入した電力の、発電に伴う温室効果ガス


正解


解説

ア 事業者が消費する購入電力の発電に伴う温室効果ガスであるため、スコープ2の例である。

イ 事業者が所有も管理もしていない排出源から発生する温室効果ガスであるため、スコープ3の例である。

ウ 正しい。GHG (GreenHouse Gas) プロトコルは、事業者が温室効果ガス排出を計測したり、報告するための国際基準である。

エ X社の排出には含まれない。ハウジングサービスを利用する企業のスコープ2の例である。

問56 目次 問58