本文へスキップ

技術士試験(情報工学部門)・情報技術者試験。ファーストマクロ。


Since 2016.4.19

令和3年度 秋期 応用情報技術者試験問題と解説

問64

A社は、社員10名を対象に、ICT活用によるテレワークを導入しようとしている。テレワーク導入後5年間の効果 (“テレワークで削減可能な費用”から“テレワークに必要な費用”を差し引いた額) の合計は何万円か。

〔テレワークの概要〕

・テレワーク対象者は、リモートアクセスツールを利用して、テレワーク用PCから社内システムにインターネット経由でアクセスして、フルタイムで在宅勤務を行う。

・テレワーク用PCの購入費用、リモートアクセスツールの費用、自宅・会社間のインターネット回線費用は会社が負担する。

・テレワークを導入しない場合は、育児・介護理由によって、毎年1名の離職が発生する。フルタイムの在宅勤務制度を導入した場合は、離職を防止できる。離職が発生した場合は、その補充のために中途採用が必要となる。

・テレワーク対象者分の通勤費とオフィススペース・光熱費が削減できる。

・在宅勤務によって、従来、通勤に要していた時間が削減できるが、その効果は考慮しない。

    テレワークで削減可能な費用、テレワークに必要な費用
 ┌────────────────┬───────────┐
 │通勤費の削減額         │平均10万円/年・人 │
 ├────────────────┼───────────┤
 │オフィススペース・光熱費の削減額│12万円/年・人   │
 ├────────────────┼───────────┤
 │中途採用費用の削減額      │50万円/人     │
 ├────────────────┼───────────┤
 │テレワーク用PCの購入費用    │初期費用8万円/台  │
 ├────────────────┼───────────┤
 │リモートアクセスツールの費用  │初期費用1万円/人  │
 │                │運用費用2万円/年・人│
 ├────────────────┼───────────┤
 │インターネット回線費用     │運用費用6万円/年・人│
 └────────────────┴───────────┘

ア 610 イ 860 ウ 950 エ 1,260


正解


解説

テレワークで削減可能な費用は以下の通り。
 通勤費: 10万円 × 10名 × 5年 = 500万円
 オフィススペース・光熱: 12万円 × 10名 × 5年 = 600万円
 中途採用費用: 50万円 × 5年 = 250万円
 合計: 500万円 + 600万円 + 250万円 = 1,350万円

テレワークに必要な費用は以下の通り。
 テレワーク用PC: 8万円 × 10名 = 80万円
 リモートアクセスツール初期費用: 1万円 × 10名 = 10万円
 リモートアクセスツール運用費用: 2万円 × 10名 × 5年 = 100万円
 インターネット回線費用: 6万円 × 10名 × 5年 = 300万円
 合計: 80万円 + 10万円 + 100万円 + 300万円 = 490万円

したがって、テレワーク導入後5年間の効果は
1,350万円490万円860万円となる。

問63 目次 問65