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技術士試験(情報工学部門)・情報技術者試験。ファーストマクロ。


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平成27年度 秋期 応用情報技術者試験問題と解説

問55

ITILは、各プロセスに対する重要成功要因 (CSF) と重要業績評価指標 (KPI) を例示している。次のインシデント管理のCSFに対するKPIとして、適切なものはどれか。

〔CSF〕
インシデントをできるだけ迅速に解決し、事業へのインパクトを最小限にする。

ア インシデントの総件数

イ サービスデスクが他のサポート・レベルに問い合わせずにクローズできたインシデントの割合

ウ サービスデスク担当者当たりの処理したインシデントの件数

エ 変更とリリースに関連するインシデントの件数と割合


正解


解説

インシデントは、セキュリティの分野では、セキュリティ事故や事件が発生する恐れのある状況のことであるが、ITILでは、解決すべき課題や障害、案件などを指す。

なお、ITILでは、以下のように定義されている。
サービスの中断又はサービス品質の低下を引き起こす、あるいは引き起こす場合がある、サービスの標準オペレーションに含まれていないあらゆるイベント

CFSが「インシデントをできるだけ迅速に解決」することであるので、KPIとしては、課題や障害、案件などを短時間で対応するような指標を設定することが望ましい。

ア 総件数は解決時間に関係ないため不適切である。

イ 正しい。サービスデスクが他のサポート・レベルに問い合わせずにクローズできると、解決時間が短くなる。

ウ 一人当たりの処理したインシデントの件数は担当者を減らせば数値が高くなるため、解決時間にあまり関係せず不適切である。

エ 解決時間に関係ない記述のため不適切である。

問54 目次 問56