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技術士試験(情報工学部門)・情報技術者試験。ファーストマクロ。


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令和5年度 技術士第一次試験問題【専門科目】

V−18

プロセスモデルとは、開発作業の手順を抽象化してモデルとして表現したものである。プロセスモデルに関する次の記述のうち、派生開発に特化したプロセスの説明として適切なものはどれか。

@ 要求定義、分析、設計、実装、テスト、運用に至る体系的な逐次型のプロセス。

A 小さい機能単位に要求定義、分析、設計、実装、テストまでを実施して動作可能なソフトウェアを開発するプロセス。

B 計画・リスク分析、分析・設計、実装・テスト、展開という一連の流れを渦巻き (スパイラル) で表現し、渦巻きを1周するたびに、プロトタイプ、製品そのもの、改良された製品、というように順次開発を進めるプロセス。

C 繰り返し型開発であり、フィードバックを重要視する、一定のペースで開発する、無駄をなくす、設計はシンプルに、必要に応じてリファクタリングを行う、といった特徴を持つプロセス。

D 変更要求に対して「変更要求仕様書」「トレーサビリティマトリクス (TM) 」を作成の上、ソースコードを一斉に修正した後、最後に各種設計書などの既存資産 (公式文書) を更新するプロセス。


正解

D


解説

@ ウォーターフォールモデルのプロセスの説明である。ウォーターフォールモデルは、システム開発を要件定義、システム外部設計、内部設計、プログラミング、テスト、運用の各フェーズに分割し、段階的に進めていく開発プロセスモデルのことである。

A アジャイル開発のプロセスの説明である。アジャイル開発は、機能単位の小さなサイクルで実装とテストを繰り返し、リスクを最小にして、短期間でシステム開発を行う手法の総称である。

B スパイラルモデルのプロセスの説明である。スパイラルモデルは、要件定義、システム外部設計、内部設計、プログラミング、テストの各工程を繰り返して開発するプロセスモデルである。

C 反復型開発のプロセスの説明である。アジャイル開発は価値を重視するが、反復型開発は管理を重視する。

D 正しい。派生開発は、既存のシステムを基にして新しいバージョンや新機能を開発するプロセスモデルである。

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