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技術士試験(情報工学部門)・情報技術者試験。ファーストマクロ。


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令和3年度 技術士第一次試験問題【専門科目】

V−20

次のうち、RPA (Robotic Process Automation) 及びBRMS (Business Rule Management System) に関する技術として、最も不適切なものはどれか。

@  狭義のRPAとは、パソコン上で複数のアプリケーションにまたがる操作をソフトウェアに記録・模倣させることにより、ホワイトカラーのデスクワークを効率化・自動化する仕組みである。

A 広義のRPAは、意味理解、言語理解などの次世代AI技術を含んだ意味で利用されている。

B RPAは判断を伴わない断片的な手作業の自動化に留まる技術であり、業務プロセス全体の抜本的な改革などには効果はなく、RPAの適用限界も把握されている。

C ES (Expert System) に自然言語入力インタフェースとプログラム自動生成出力インタフェースを加えたBRMSが登場したのは、ESが衰退した2010年代である。

D BRMSでは、情報システム担当者が関与せず、業務担当者だけで、業務ルールをアジャイルに開発・保守できる環境を目指している。


正解

C


解説

@ RPA (Robotic Process Automation) は、ホワイトカラーの単純な間接作業を、ルールエンジンや認知技術などを活用して代行するソフトウェアのことである。

A RPAは3つのクラスに分けられており、クラス2以上が広義のRPAに該当する。
【クラス1】RPA: 定型業務の自動化
【クラス2】EPA:一部非定型業務の自動化
【クラス3】CA: 高度な自律化
なお、EPA は、Enhanced Process Automation の略である。
CAは、Cognitive Automationの略である。

B 適切な記述である。

C 不適切である。ESが衰退したとは言えない。むしろ2010年代に再注目されている。

D BRMS (Business Rules Management System) は、業務上の規則や判断基準、経験から得られた行動パターンなどのビジネスルールを管理し、業務判断を自動的に行うシステムのことである。

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