CPUと主記憶の間に配置されるキャッシュに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
@ キャッシュは、主記憶のメモリ空間全域にわたって均等にアクセスする場合に特に効果が大きい。
A ディレクトリ方式によるコヒーレンシ対策は、メモリやバスを共有しないマルチプロセッサシステムでは使用できない。
B 複数のキャッシュを階層的に配置する場合、主記憶に近い方を上位側として順に1次キャッシュ、2次キャッシュと呼ぶ。
C ライトスルー方式によるキャッシュ制御では、同一番地に繰り返して書き込む場合には主記憶へのアクセス回数が少なくなる。
D ライトバック方式では、主記憶に未反映のデータがある領域にDMAでアクセスを行うと、誤ったデータが読み出されるコヒーレンシ問題への対策が必要になる。
D
@ キャッシュは、主記憶のメモリ空間全域にわたって均等にアクセスする場合には効果が小さくなる。
A ディレクトリ方式によるコヒーレンシ対策は、メモリやバスを共有しないマルチプロセッサシステムでもできる。
なお、コヒーレンシは、主記憶とキャッシュメモリ間のデータの一貫性のことである。
B 複数のキャッシュを階層的に配置する場合、主記憶に遠い方から順に1次キャッシュ、2次キャッシュと呼ぶ。CPUはまず、1次キャッシュにアクセスし、必要なデータがなければ2次キャッシュにアクセスし、それでもなければ主記憶にアクセスする。
C ライトバック方式によるキャッシュ制御では、同一番地に繰り返して書き込む場合には主記憶へのアクセス回数が少なくなる。
なお、ライトスルー方式は、キャッシュと主記憶の一貫性 (コヒーレンシ) を保ちながら、書込みを行う方式のことである。
D 正しい。ライトバック方式は、CPUが書込み動作をするとき、キャッシュメモリだけにデータを書き込む方式のことである。
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