シグモイド関数 f(x) = 1/(1+e-X) の記述のうち、最も適切なものはどれか。
@ X = -1 のとき、値は0である。
A X = 0 のとき、Xについての第2次導関数の値は1である。
B X = 0 のとき、値はおよそ0.1である。
C Xの絶対値が5 のとき、値はおよそ0.99である。
D 接線の傾きは、X = 0 において最大となる。
D
シグモイド関数は、ニューラルネットワークの活性化関数として使われる。
y = 1/f(x) を微分すると
y' = -f'(x) /f(x)2 だから
f(x) = 1/(1+e-X) を微分すると
f'(x) = −(1+e-X)' /(1+e-X)2 = e-X/(1+e-X)2
= 1/(1+e-X) × (1+e-X-1) /(1+e-X)
= f(x) × (1−f(x)) である。
さらに、f'(x) = f(x) × (1−f(x)) を微分すると
f''(x)= f'(x) × (1−f(x)) + f(x) × (1−f(x))'
= f(x) × (1−f(x)) × (1−f(x)) + f(x) × (-f'(x))
= f(x) × (1−f(x)) × (1−f(x)) − f(x) × f'(x)
= f(x) × (1−f(x)) × (1−f(x)) − f(x) × f(x) × (1−f(x))
= f(x)× (1−f(x)) × ((1−f(x) − f(x))
= f(x)× (1−f(x)) × (1−2f(x)) である。
また、e=2.718・・・である。
これらを踏まえる。
@ f(-1) = 1/(1+e) = 1/(1+2.718)
A f(0) = 1/(1+e0) = 1/2 より
f''(0) = f(0)× (1−f(0)) × (1−2f(0))
= f(0)× (1−f(0)) × (1−1) = 0
B f(0) = 1/(1+e0) = 1/2 = 0.5
C f(5) = 1/(1+e-5) ≒ 0.9933だが、
f(-5) = 1/(1+e5) ≒ 0.0067
D 正しい。
f'(x) = f(x) × (1−f(x)) = -(f(x)2 − f(x))
= -(f(x)2 −f(x) + 1/4 − 1/4)
= -(f(x) - 1/2)2 + 1/4
従って、 f(x) = 1/2 の時に接線の傾きが最大で1/4となる。
f(x) = 1/(1+e-X) = 1/2 となるのは x = 0 の時である。
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