プログラムの構造の基本単位であるモジュールに関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
① 暗合的強度モジュールとは、他のモジュールが必要としないデータを公開せず隠ペいしているモジュールである。
② 機能的強度モジュールとは、単一の機能を実行するモジュールであり、モジュール強度の観点で望ましいモジュールである。
③ 制御結合とは、利用する側のモジュールが、利用される側のモジュールの機能を制御する情報を転送するように構成されているモジュール間の関係であり、モジュール結合度の観点で最も強い。
④ モジュール強度とは、各モジュール内の関連性に関する尺度であり、モジュールの独立性を高くするためには、強度が低いほうがよい。
⑤ よいプログラム設計とは、プログラムを単に階層構造に区分けするのではなく、各モジュールが他のすべてのモジュールと密に関係を持つように階層構造に区分けされたプログラム設計である。
②
モジュール強度 (凝縮度) と結合度についての問題である。
モジュール強度は強い方が良いプログラムであり、
モジュール結合度は弱い方が良いプログラムとされている。
モジュール強度は、強い順に以下となる。
機能的強度 > 情報的強度 > 連絡的強度 > 手段的強度 > 時間的強度 > 論理的強度 > 暗号的強度
モジュール結合は弱い順に以下となる。
データ結合 < スタンプ結合 < 制御結合 < 外部結合 < 共通結合 < 内容結合
① 暗号的強度は、何の関連性もなく単にモジュールを集めたものである。
② 正しい。
③ 制御結合は、利用する側のモジュールが、利用される側のモジュールの機能を制御する情報をパラメータで渡す結合方法である。
④ モジュール結合度は、各モジュール間の結合性に関する尺度であり、モジュールの独立性を高くするためには、強度が低いほうがよい。
モジュール強度は、モジュール内の機能の関連性に関する尺度であり、強度が強いほうがよい。
⑤ 各モジュールが他のすべてのモジュールと密に関係を持つようにすると、モジュール結合度が強くなり、よいプログラム設計とは言えない。
Ⅲ-15 | 目次 | Ⅲ-17 |