CPUのパイプラインに関する次の記述のうち、最も適切なものを選べ。
@ パイプラインの段数を増やせばそれに比例していくらでも処理速度が向上する。
A 構造ハザードとはプログラムの構造によりパイプラインがストールする現象であり、データハザードと制御ハザードの総称である。
B パイプラインのストールを防ぐには、パイプラインの本数を増やすのが最も効果的である。
C データハザードとはデータの依存関係に起因するハザードであり、ある命令の実行にその直前の命令の実行結果が必要な場合などに発生する。
D 制御ハザードは、条件分岐命令などにより次に実行すべき命令が決まらないときに発生する。分岐予測の向上により最近のCPUでは発生し得ないハザードである。
C
@ パイプラインの段数を増やしても比例するほど処理速度が向上することはない。
A 構造ハザードは、複数の命令が同じタイミングでハードウェア資源にアクセスしようした時に競合が発生し、処理できなくなる現象のことである。
なお、ストールはパイプライン処理が停止状態のことを指す。
B パイプラインの本数を増やすことが、ストールを防ぐ最も効果的な手段とは言い切れない。
C 正しい。データハザードは、直前の命令の処理結果を参照するような場合に、実行結果を待たなければ処理を進められない現象のことである。
D 分岐ハザード (制御ハザード) は、条件分岐命令などにより次に実行すべき命令が決まらないときに発生する現象のことである。分岐命令の予測が外れた場合などでもロスとなる。
W−7 | 目次 | W−9 |