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技術士試験(情報工学部門)・情報技術者試験。ファーストマクロ。


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令和元年度 秋期 応用情報技術者試験問題と解説

問74

ビッグデータ分析の手法の一つであるデシジョンツリーを活用してマーケティング施策の判断に必要な事象を整理し、発生確率の精度を向上させた上で二つのマーケティング施策a、bの選択を行う。マーケティング施策を実行した場合の利益増加額 (売上増加額 - 費用) の期待値が最大となる施策と、そのときの利益増加額の期待値の組合せはどれか。


   ┌──┬────────────┐
   │施策│利益増加額の期待値(億円)│
 ┌─┼──┼────────────┤
 │ア│ a │     70     │
 ├─┼──┼────────────┤
 │イ│ a │     160     │
 ├─┼──┼────────────┤
 │ウ│ b │     82     │
 ├─┼──┼────────────┤
 │エ│ b │     162     │
 └─┴──┴────────────┘


正解


解説

■マーケティング施策a
(1) 発生確率40%の事象の場合
追加費用をかけると利益増加額の期待値は
200×0.3 + 100×0.7 − 60 = 60+70−60 = 70億円
追加費用をかけない場合、利益増加額の期待値は、50億円
従って、追加費用をかける方が利益増加額の期待値は高く、その期待値は70億円である。

(2) 発生確率60%の事象の場合
売上増加額がそのまま利益となるため、利益増加額の期待値は120億円である。

上記(1), (2)よりマーケティング施策aの利益増加額の期待値は
70億円×0.4 + 120億円×0.6 − 30億円
= 28+72−30 = 70億円となる。

■マーケティング施策b
(3) 発生確率30%の事象の場合
追加費用をかけると利益増加額の期待値は
150×0.4 + 100×0.6 − 40 = 60+60−40 = 80億円
追加費用をかけない場合、利益増加額の期待値は、70億円
従って、追加費用をかける方が利益増加額の期待値は高く、その期待値は80億円である。

(4) 発生確率70%の事象の場合
売上増加額がそのまま利益となるため、利益増加額の期待値は140億円である。

上記(3), (4)よりマーケティング施策bの利益増加額の期待値は
80億円×0.3 + 140億円×0.7 − 40億円
= 24+98−40 = 82億円となる。

以上よりマーケティング施策bを実行した場合の利益増加額の期待値が最大となり、その額は82億円である。

問73 目次 問75