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技術士試験(情報工学部門)・情報技術者試験。ファーストマクロ。


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平成27年度 春期 応用情報技術者試験問題と解説

問15

ノードN1とノードN2で通信を行うデータ伝送網がある。図のようにN1とN2間にノードNを入れてA案、B案で伝送網を構成したとき、システム全体の稼働率の比較として適切なものはどれか。ここで、各ノード間の経路 (パス) の稼働率は、全て等しく ρ (0<ρ<1) であるものとする。また、各ノードは故障しないものとする。

ア A案、B案の稼働率の大小関係は、ρの値によって変化する。

イ A案、B案の稼働率は等しい。

ウ A案の方が、B案よりも稼働率が高い。

エ B案の方が、A案よりも稼働率が高い。


正解


解説

A案の稼働率:
上側の N1 − N − N2 の稼働率は ρ2
下側の N1 − N − N2 の稼働率も ρ2
上側、下側のどちらかが稼働していればよいから、1から上側、下側の両方が故障している確率を引けばよい。従って、A案の稼働率は、1− (1−ρ2)2

B案の稼働率:
上側の N1 − N の稼働率は ρ
下側の N1 − N の稼働率は ρ
上側、下側のどちらかが稼働していればよいから、N1 − N の稼働率は、1− (1−ρ)2

同様に、N2 − N の稼働率も 1− (1−ρ)2

従って、B案の稼働率は (1− (1−ρ)2)2

例えば ρ = 0.9の時を比較すると
A案
1− (1−0.92)2 = 1−0.1920.9639
B案
(1− (1−0.9)2)2 = (1−0.01)20.9801
従って、B案の方が稼働率が高い。

※この問題は見ただけで、直観的に判る。

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