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技術士試験(情報工学部門)・情報技術者試験。ファーストマクロ。


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平成29年度 技術士第一次試験問題【専門科目】

V−25

アーンド・バリュー・マネジメントによって管理されている進行中のプロジェクトが、予算が約10%超過し、スケジュールが約10%遅延している状態だとする。残り期間もこれまでと同程度の作業効率で推移すると予測できるとき次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

@ 完成時差異 (VAC) は正の値である。

A 完成時総コスト見積り (EAC) は完成時総予算 (BAC) よりも大きい。

B コスト効率指数 (CPI) は1.0より大きい。

C コスト差異 (CV) は正の値である。

D スケジュール効率指数 (SPI) は1.0である。


正解

A


解説

EVM (Earned Value Management) は、プロジェクトの費用とスケジュールの観点から当初計画と実績を比較して進捗管理する管理手法である。

判りやすくするために、仮に
総予算100万円、スケジュールは100日。
現在50日経過したものとする。

このとき、
完成時総予算 (BAC) = 100万円
予算コスト (PV) = 50万円。
予算は10%超過だから、実コスト (AC) = 55万円
スケジュールは10%遅延だから、実績価値 (EV) = 45万円。
SPI = EV/PV = 45/50 = 0.9
CPI = EV/AC = 45/55 = 0.82

この状態で残り期間もこれまでと同程度の作業効率で推移したときの残りの作業日数と残コスト (ETC) を考える。
50日かかって45日分の作業しか進んでいないので、100日分の作業をするには、
100÷45×50=111日、つまり、あと111−50日=61日かかる。
また、50日で55万円かかっているから、61日だと、あと
61÷50×55 = 67万円かかる。
なお、ETCは以下の式で求められる。
ETC = (BAC - EV) ÷ CPI = (100−45) ÷ 0.82 = 67万円

よって、
完成時総コスト見積 (EAC) = AC + ETC = 55万円 + 67万円 = 122万円

@ VAC = BAC− EAC = 100万円 - 122万円 = −22万円
 なお、予算超過で、計画が遅れているため、マイナス値になることは直観的に判る。
A 正しい。 EAC = 122万円、 BAC = 100万円 である。
 なお、予算超過で、計画が遅れているため、EAC > BAC であることは、直観的に判る。
B CPI (Cost Performance Index) は、コスト効率指数で、1より値が小さいと、費用が嵩んでいることを示す。
C CV = EV -AC = 45万円 - 55万円 = −10万円である。
D SPI (Schedule Performance Index) はスケジュール効率指数で、1より値が小さいと、予定よりも作業が遅れていることを示す。

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