本文へスキップ

技術士試験(情報工学部門)・情報技術者試験。ファーストマクロ。


Since 2016.4.19

平成27年度 技術士第二次試験問題【必須科目】

T−17

ある店舗に、ケンドール記法でM/M/1モデル (ポアソン過程に従って客が到着し、サービス時間が指数分布に従う窓口が1つの待ち行列モデル) に従うレジがあるものとする。その店に16時間の営業時間中に平均128人の客が到着し、1人の客当たりの平均サービス時間を3分とした場合の平均待ち時間は、何分か。

@ 2分  A 4分  B 6分  C 8分  D 10分


正解

@


解説

M/M/1モデルの場合、
平均到着率:λ(ラムダ) ・・・単位時間当たりに何人来るか
平均サービス率:μ(ミュー) ・・・単位時間当たりに何人処理できるか
とすると、以下が成り立つ。

平均利用率:ρ(ロー) = λ/μ
平均到着間隔:a = 1/λ
平均サービス時間:Ts = 1/μ

待ち系の平均の長さ:L ・・・サービスを受けている人も含め系内に何人いるか。(今到着したばかりの人の前にいる人数)
 L = ρ/(1−ρ)

平均待ち時間:Tw ・・・待ち行列に並んで、順番が来るまでの時間
 Tw = L×Tsρ/(1−ρ)×Tsρ/(1−ρ)×(1/μ)

待ち行列の平均の長さ:Lq ・・・待ち行列に何人並んでいるか
 Lq = λ×Tw = λ×ρ/(1−ρ)×(1/μ) ρ2/(1−ρ)

平均応答時間:T ・・・待ち行列に並んで、サービスが終了するまでの時間
 T = Tw+Ts = ρ/(1−ρ)×Ts+Ts = Ts/(1-ρ)

リトルの法則:Lq = λ×Tw

問題より、
λ = 128人/16時間 = 8人/時間
Ts3分
μ = 1/Ts = 60分/3分 = 20件/時間
ρ = λ/μ = 8/20 = 0.4

よって平均待ち時間 Tw0.4/(1-0.432分

T−16 目次 T−18