本文へスキップ

技術士試験(情報工学部門)・情報技術者試験。ファーストマクロ。


Since 2016.4.19

平成27年度 技術士第二次試験問題【必須科目】

T−16

電子メールに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

@ メールクライアントがメールサーバからメールを取り出すプロトコルであるPOP3 (Post Office Protocol 3) は、メールサーバに着信したメールをクライアント側にすべてダウンロードする。POP3はクライアントからのメール送信時にも利用される。

A メールクライアントがメールサーバからメールを取り出すプロトコルであるIMAP4 (Internet Message Access Protocol 4) は、メールサーバでメールを管理し、指定されたメールだけをクライアントで取り出す。Webメールで使われるプロトコルはIMAP4のみである。

B メールのヘッダ部が日本語の場合、ヘッダ部をISO-2022-JPと呼ばれるJISコード変換方式を用いて7ビットのJISコードに変換するだけで、メールサーバに送ることができる。

C BCC (Blind Carbon Copy) に指定されたアドレスはメールサーバに送られるデータのヘッダに書かれるが、ヘッダとエンベロープに関するメールサーバの処理により、メールサーバからメールクライアントへは送られないために、受信者にはBCCで指定された送信先が見えない。

D 電子メールを暗号化して送受信するために使われるS/MIME (Secure Multipurpose Internet Mail Extensions) では、公開鍵暗号方式を使い、共通鍵暗号方式は使わない。


正解

C


解説

@ POP3は、サーバからメールを受信するためのプロトコルである。クライアントからのメール送信時に利用するのはSMTP (Simple Mail Transfer Protocol) である。

A IMAP4のみでなく、POP3、SMTPもWebメールで使われる。

B JISコードに変換し、さらにBASE64などで変換 (エンコード) しなければ、メールサーバに送れないこともある。

C 正しい。BCC (Blind Carbon Copy) に指定されたアドレスはエンベロープアドレスに反映し、メールヘッダには書かれないが、@〜Dの選択肢の中では、Cが最も適切である。
エンベロープは日本語で言うと、「封筒」のこと。

D S/MIMEでは、共通鍵暗号方式でメール本文を暗号化し、次に公開鍵暗号方式共通鍵を暗号化し、メール本文に添付して送信する。受信者は自分の秘密鍵で、メールに添付された共通鍵を復号し、その共通鍵でメール本文を復号する。

T−15 目次 T−17